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2017年3月25日 (土)

福島の甲状腺がん多発、行政や医療関係者の「原発事故と関係ない」の主張はデータを無視したデタラメだ

リテラ「福島の甲状腺がん多発、行政や医療関係者の「原発事故と関係ない」の主張はデータを無視したデタラメだ」より

Fukuhimachernobyl

福島第一原発事故から6年、懸念される放射性ヨウ素被曝による子どもたちの甲状腺がん。
事故当時18歳以下だった甲状腺がんまたは悪性の疑いのある患者は185人。(2017年2月20日 福島県「県民健康調査」検討委員会)

環境疫学の専門家である津田敏秀・岡山大学大学院教授は、2015年、福島での甲状腺がんの分析結果を発表、同年10月8日には「日本外国特派員協会」で会見を開き、
「福島県内の子どもたちの甲状腺がんの発生率は全国平均の20〜50倍で今後さらに多発する可能性は大きい」
と警告した。

リテラによる津田教授へのインタビュー要旨は以下。

(「スクリーニング効果」と「過剰診断」により見かけ上増えているに過ぎないとする主張に対して)
「甲状腺がん、特に小児甲状腺がんにおいて、スクリーニング効果、過剰診断がほとんどないことはすでに実証されている。」
「福島の被曝線量は各地でバラツキが大きく、数値が低い所と高い所では2桁も差がありました。」
「チェルノブイリとの比較において、重要なのは福島の人口密度が圧倒的に高いということ。福島県の南のほうは人口密度が高く、そして放射能プルーム(放射性物質が大気中を雲のように流れていく現象)は南に流れている。そうすると、被曝線量が低くても(発症)数としては高くなる。」
「小児甲状腺がんは“放射線の内部被曝によってすごく増える”ということは国際的にも認められている事実。他の増えるという要因がない。福島でこれだけ見つかっているということは逆に、被曝線量がそれなりに高かったと言えます。」

(「県民健康調査」検討委員会が、“チェルノブイリ事故後に甲状腺がんが多発したのは事故から5年後、福島ではがん発見が1年から4年と早い”。だから、甲状腺がん増加を放射線の影響や因果関係と考えにくい、としていることに対して)
「事故の翌年からベラルーシでもウクライナでもロシアでも多発し始めている。
ベラルーシ国立甲状腺がんセンターの統計でも、少なくとも翌年から増えている。
3年以内に甲状腺がんの過剰な症例が観察されたことを示すチェルノブイリのデータもある。」

「今後、甲状腺がんの手術が激増していきます。
(チェルノブイリのデータから)子どもだけでなく事故当時19歳以上の方が数的には増加するはず。
しかし甲状腺の外科医は多くないので、甲状腺の外科手術ができる医師を戦略的に増やし、手術までの待ち時間を短くしなくてはなりません。」
「白血病も潜伏期間が過ぎている。
2011年内だけの被曝量から推論したWHOの2013年2月の発表でも、
・甲状腺がん
・乳がん
・白血病
・その他の固形がん
・がん以外の病気
も一定程度多発するとされています。
今後の福島の人々の健康を調査、ケアするためにも、18歳以下の検診だけではダメです。
全体の数を把握するためにも被曝手帳のようなシステムを作る必要がある(被曝者手帳の配布やがん登録の充実)。
福島だけでなく、近隣、特に栃木県や茨城県などにも導入した方がいい。」

(国は3月末から、年間線量20ミリシーベルト以下になった地域の避難指示を解除することを決定したことに対し)
「それは間違った情報にもとづく、完全に誤った判断です。
被曝は、できるだけ簡単な方法で、避けられる被曝は避けたほうがいい。
何ミリシーべルト以下なら大丈夫ということない。
国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた年間1ミリシーベルトくらいを目安として守ったほうがいい。
「20ミリシーベルト以下」という数値設定はあまりに高すぎ。
毎年全員がCTスキャンを受ける高さ。
そんな場所にすべての年齢の人たち、子どもから妊婦まで住まわせるなんて、おかしいことです。」

****************
この善意の医師の言葉が、日本政府に届いて欲しい。

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